大腸がんの検査は最初に便潜血検査(べんせんけつけんさ)をします。
この検査は検便して血が混ざっているかを調べるもの。
陽性が出たら、精密検査で大腸内視鏡検査をします。
痔の場合、大便に血液が付着する可能性はありますよね。
では、便潜血検査で陽性になる確率はどれくらいなのか?
目次
便潜血検査で痔持ちの陽性率は5%
<便潜血検査を約7000人がしたときの結果>
・痔なし 陽性7%
・痔持ち 陽性5%
変わりはありませんでした。
アメリカの雑誌の論文でも、便潜血検査と痔に明確な関連性はないと発表。
そして、痔だけが原因で便潜血検査が陽性になる割合は2%というデータもあります。
つまり、痔だから便潜血検査が陽性になることは少ない。
便潜血検査が陽性になったら放置せず、精密検査の大腸内視鏡検査を受けましょう!
便潜血検査で陽性のがん発生確率
便潜血検査で陽性だった人のうち
・大腸がん 3~5%
・大腸ポリープ 30~40%
便潜血検査で「陽性」の人の中に、全がん病変(がんの予備軍)(ポリープとか)が見つかる。
便潜血検査が陽性だったのに、50%以上の方が何もないと思いますよね。
でも、大腸内視鏡検査を受けることで、大腸に「がん」「ポリープ」がないことが確認できます。
不安がなくなり安心できることは幸せ。
便潜血検査は毎年1回受けることが推奨されています。
はじめての大腸内視鏡検査
<検査前日>
検査食を食べる。
消化の良い物しか食べられません。
朝食は鶏と卵の雑炊
昼食は大根とじゃがいもの鶏そぼろあんかけ
夕食は煮込みハンバーグ
検査食を病院が用意してくれることもあります。
<検査当日>
当日は大腸内視鏡検査を受ける準備から。
下剤で腸の中をきれいにしていきます。
※1リットル飲めばOKの下剤もある
※飲みやすい下剤もあります
あとは検査着に着替えます。
検査着は内視鏡を入れるところに穴が空いている。
※ズボンタイプで女性でも安心
※お尻丸出しで検査を受けることはありません
<内視鏡検査の開始>
緊張を和らげるために鎮静剤を点滴で打ちます。
※麻酔を受けて検査できる病院もあるので確認してください
内視鏡が入ります。
受けた本人は、どこまで内視鏡が入っているか分かりません。
感じません、辛くもありません。
※拡大内視鏡で検査できる病院もあります。
その倍率は100倍以上で、腸内をより丁寧に観察することができる。
15分ほどで検査終了
そして検査結果へ
内視鏡費用は7000円程度(保険適用の場合)
*便潜血検査で陽性の場合は保険適用、ポリープの切除には別途費用がかかります
大腸がんは早期に発見すれば、9割以上が治癒します。大腸がんは治せる病気です。
早期に見つかった大腸がんは、精密検査(大腸内視鏡検査)のついでに、そのまま切除することもできます。
できるだけ早く精密検査を受けてください。
大腸がんの精密検査を放置した人の話
75歳男性
陽性出たが、精密検査に7年行かなかった。
「結局、お腹を切って手術、もっと早く精密検査を受けたらよかった」と後悔。
女性50歳
「出血はしていたが、痛みもないので痔だと自己判断してしまった」
55歳男性
「痔持ちじゃないのに、痔だと思い込んで精密検査に行かなかった」
2年放置、手遅れになる一歩手前にでした。